気がついたら4万円がカメラに入れ替わっていた。オタクの身の回りは実に奇妙なことが起きる。
このカメラこそ、一部では酷評されていたFUJIFILM XF10である。
街歩きに一眼レフは目立ちすぎる、でもスマホの画質では物足りない...。ということで高画質なコンデジ(orミラーレス)を探していたところ、候補に上がったのがRICOH GRⅢとこのXF10であった。中古含めて検討しても価格差は2~3倍。もちろんこの価格差もあるが、黒が好きなはずのオタクがなぜかちょっとオサレなデザインに魅了されてしまったのである。価格.comで値下がりしつつあるのを見て夜のテンションでポチってしまった。
というわけで早速先週の日曜日、王子付近を散歩しつつ写真を撮ってきた。
お馴染み都電の併用軌道。
左端に写っていた交差点名称標識を切り取ってみた。これがなかなか綺麗に写っていて驚いた。さすがはAPS-C。
紫陽花を近寄って撮影。単焦点レンズでボケ味も問題ナシ。
適当にシャッターを切ったら小学生レベルの鉄道写真が撮れた。最初この写真を見たとき、(十二分妥協範囲ではあるが)ちょっと赤みが強いかなと感じた。発色に関してはディスプレイ自体の発色や個人の好み・慣れといったものがあるので、読者各自の判断にお任せする。
以下気になった点について記載しておく。
- スマホへの送信機能
まともにデバッグしてんのこれ?? 必要性は感じていないし使おうとも思ってはいないが、試してみたところまったく送れない...。アプリの評価が低いのも納得。 - AF
正直これに関してはポンコツ。レビューでも散々述べられていたとおり結構迷って遅い。ただし、ピントを外すことはほぼなく、日中の屋外でゆっくりと撮影するぶんには特に問題はなかった。暗所でどうなのかは未確認。 - レンズキャップ
コンデジでありながら撮影時にはレンズキャップを取り外さなければならない。一眼に慣れている身としてそこまで煩わしさは感じないが、一手間かかるのは確かだし機動力はイマイチ。ただ、昔使っていたコンデジのレンズバリアが故障した経験があるのと、肩掛けバッグにそのまま突っ込んで持ち歩くという雑さゆえに、堅牢性が高いという点ではいいような気もする。
用途や人を選びそうではあるが、「気軽に街の景色を撮り歩きたい」という需要には応えてくれた。画質とカメラのサイズ、価格を考えれば満足のいく製品であるだろう。現時点で後悔したのは「ブルーインパルスの前に買っておけばよかった」という点だけだ。