先日、都電砂町線の路線跡を散策してきた。これは現在の亀戸駅の南東から東陽町駅付近へと至る路線である。緑道として整備された区間を中心に亀戸から砂町付近まで歩いた。
明治通りから東に進んだところにある裏通りに都電の軌道が敷かれていた。この付近にはかつての終点であった水神森電停があったと思われる。
亀戸緑道公園。このように道路中央にあった軌道部は遊歩道として整備され、看板にもかつて都電が走っていた旨が書かれていた。
しばらく進むと首都高7号線に差し掛かる。かつて線路が敷かれていたことを遺すモニュメントレールが埋め込まれていた。
そして道の端には線路と車輪のモニュメントが置かれている。29系統と38系統は砂町線を走っていた系統である。
ここは竪川の真上にあたる。現在は暗渠化されているが、かつては都電が渡るための橋が架けられていた。
都電と橋の歴史が記載されている。当時の写真と現在の風景を見比べてみたが、一目では同じ場所とは思えないほどで驚かされた。ちなみに竪川は江戸時代に掘削された人工河川である。
ここから先は大島緑道公園となる。
しばらく進むと大きな道路に出る。この地下には都営新宿線が走っており、西側には西大島駅がある。砂町線はこの先専用軌道となっていた。
カーブしながら明治通りへ向かう。先程までの道と比べると人通りも少なく薄暗い。
明治通りに合流。この先は南砂まで道なりに進む。
南砂三丁目付近で専用軌道へと入る。ここも南砂緑道公園として整備されている。早速目に入るのが越中島支線のガーター橋。複線分あるのだが線路があるのは片側だけだ。
砂町線はかつて城東電気軌道という私鉄が開通させた路線である。小松川線、江戸川線洲崎線(これが後の砂町線)の3路線を運行していた会社であり、統合によりとうの昔に消滅したが、今もこうして名前が残っている。
公園の脇には車輪が置かれている。SLの動輪などと比べれば素っ気ないものだが、ギアが付いているのが「これぞ電車」という感じで良い。
このような感じで東陽町付近まで続いている。これにて砂町線の散策は終了した。
おまけ
南砂線路公園を通ってみた。越中島支線の複線化用地を活用したものと思われ、線路に沿って歩道が整備されている。
フェンスが高く列車の撮影には向かなそうだ...。